SANちゃん・RINちゃん新聞                    −第13号
治山工事などで出る支障木を使って炭を作っている人達がいると幡多支局長から連絡があり、早速取材に行って来ました。
2月の始めと言えば、例年なら雪で久礼坂が凍結して早朝の運転は危険ですが、暖冬のお陰で暖かく、道が凍るという事もなく取材に行く事が出来ました。さすがに、その日はお昼頃からしぐれて、少々肌寒くはありましたが・・・・
以下に炭作りの様子などをお伝えします。
又、甫喜ケ峰森林公園で2月17日に行われた「ミニ炭焼き体験」も、併せてお伝えします。
支障木を伐採して、運び出します。
今回取材に協力して下さった宿毛市の今城建設さんの炭窯におじゃましました。ここでは、今まで産業廃棄物として処分していた支障木などをもったいないので炭にしようということで始めたと言う事です。いろいろ質問しながら見学させて頂きました。
この炭窯をつくるのに1月半かかったそうです
炭作りの良いところは、どこですか?
RIN記者
一番は「リサイクル出来る事」と「環境にやさしい」というところです。
伐採した木を一定の大きさに切りそろえます。これが結構大変なんだよ
窯入れ
どうして、木を切って炭にするのが、環境にやさしいのですか
今、石油や電気をどんどん使って、空気中のCO2が増え、地球温暖化の原因になっているよね。石油を燃やして出たCO2は地下にあったものなんだ。炭を燃やすとCO2も出るけど、それは、もともと空気中にあったものだから、伐採した後に植林したりして、炭を燃やしたCO2を吸収してもらうと、空気中のCO2は増えないし、炭を使うことで、いらない木を切る事は森の手入れにもなって、森が元気になるんだよ。
SAN記者
炭の種類や、炭作りについて、お話を聞きながら、早速炭窯に直行しまし
人の力では難しいので、大きい木は、これで切ります。
両手を広げても余る位広い窯の中に、すき間無く、木を並べます。
中が一杯になるまで、大人5人で1時間あまりかかりました。とても、大変な作業です。

左の運搬車に満杯積んで、5回くらい窯に運んだら、やっと窯の中が一杯になった

入り口をレンガで蓋をします。一段一段積み上げて赤土で固定していくんだよ。
レンガが積み上がったら今度は赤土を上からすき間のないように詰めて準備
OK




点火、但しこれは窯を温めるだけです。窯の中は、80゚Cで炭の炭化がはじまって、自然に火がつくんだよ。


火が付いたら、最初は部屋中煙で、真っ白になって、目も開けられない状態になる。そして煙が青色を帯びた透明になったら、出来上がりのサイン!それまでに、だいたい7日くらいはかかるということだ。(黒炭の場合)
黒炭は400゚C〜600゚Cで炭になります。それでゆっくりさましていくんだよ
白炭は炭になるのに、1000度くらい必要で、窯から出した炭に消し粉をかけて
消化・冷却するんだよ。
炭を作る過程の中で木酢液や竹酢液が出来ます。
この煙突から出る煙から、木酢液や竹酢液を取っています。



竹だと軽トラック1台分入るそうだ
だいたいが、クヌギ
すごい量だ!年輩の人には大変な仕事だ,ね。
木の種類は何が多いですか
クヌギや樫の木です。クヌギは黒炭になってバ−ベキュ−などに使ったり、良いものになるとお茶炭に使われます。
樫の木で特にウバメガシは備長炭などの白炭になります。但し、白炭は、窯の作り方が違うけどね。
でもね、支障木でも、杉や檜は有害物質がでるので炭にはあまり向かないんだよ。だから、杉や檜の間伐材は木工なんかに良く使われているよね。
取った木酢液や竹酢液は1年間、
ねかせてから使うそうだよ。
この煙突で温度調整するんだ
機械化は不可欠やね
担当の山岡専務さん
雨の日は大変
お兄さん達が、炭窯作りは大変だけど楽しかったて言ってたよ