小学校の部  高学年

  豊かな自然をいつまでも

                四万十町立興津小学校
                         六年 竹 添   桃 

 祖母に誘われて、水神様の奥の山にイタドリを採りに行きました。私はイタドリが大好きなので、わくわくしながら出かけました。
 着くと、見わたす限り三百六十度、山、山、山。視界全てが緑色で、いつもと全くちがう世界に、トトロを追いかけるメイになったような気分でした。
 ワラビもありましたが、少し黒を足した黄緑で、周りの草と同化して区別がつきません。(あった!)祖母に教わって探すと、何本か自分で見つけられてすごくうれしかったです。
 でも、お目当てのイタドリはなかなか見つからず、祖母はずんずん奥へ。こわがりの私は、それ以上先には行けなくなりました。
 ガサガサガサ。ドキッ。祖母を待っていると草むらが鳴って、何かと思ったらかわいい小鳥でした。茶色に青が混じった手の平サイズで、両足をそろえてカンガルーみたいに軽やかにジャンプ。他にも何種類かいて、その歌声に心も体もいやされ、ドキドキしていた心がすうっと落ち着きました。
 人も動物も、自然がないと生きていけません。興津のように動植物が身近なのは、自然が豊富で、人も豊かに暮らせるということだと思います。肉や魚、野菜や山菜など、私達はたくさんの命をいただいているから、自然がこわれ、動植物が減ると、いつかきっと命をつなげなくなる日が来ると思います。ゴミ問題や温暖化などで環境をこわすのは、自然をいじめているのと同じ。大切に守っていかないと、いつか暮らせなくなると思います。
 イタドリやワラビの他にも、山にはタケノコやシイの実、海にはゴイソや青のりなど、興津には自然がいっぱいです。私はそんな興津の自然が大好きです。大人になっても豊かな自然が残っていて欲しいと、心から思います。人も動物もいつまでも笑顔で暮らせるように、大好きな興津の自然を守っていきたいです。