中学校の部  

  大川村での思い出
             大川村立大川中学校
                    一年 森 山 想 楽
 
 私は、今年の春、大川村に山村留学生として入学しました。
 春の大川村は、大きな山にピンク色の桜の木が混じっていて山がひときわ目立ちました。自然が作りだす景色がきれいで、目がはなせなくなりました。
 大川村には山だけではなく、山すじからダムに向かって細い川が流れています。友達と一緒に釣りに行った時に、魚が上から見えて小さな水族館のようでした。川釣りは初めてだったので、見よう見まねでやっていると一匹のニゴイがかかりました。魚だから大した力はないだろうと思い、気を抜いていたら、どんどん引っ張られていき逃げられてしまいましたが、本当はくやしくてたまらないはずが、魚がかかった事がうれしくてたまりませんでした。私はいままで自然で遊ぶ機会があまりなかったので、このような体験ができて「大川村に来てよかった」と思いました。
 また、留学生でキャンプをして、自分たちで火起こしをする時にまず大量の木が必要で、集めるのが大変でした。火がついたと思えば水気がある木で火が弱まったり、火が落ちつくまで、とても不安でした。
 一日目の夜のメニューは、焼きそばでした。とちゅうで、台がわりにしていたレンガが倒れたり、目に煙がしみたりして、とても大変だったのを覚えています。けれど、出来あがって食べたらおいしくて、作るのには時間がかかるのに、食べるのは一瞬だと感じました。
 夜は、地面に寝転んで星を観察していました。周りに街灯などがなかったので、より星が明るく見えて、最高でした。
 次の日は、朝食がパン、バナナ、コーンスープで、パンを焼いたりして楽しかったです。昼はチャーハンで、木を集める人、食材を切る人、いためる人に分かれて、行いました。チャーハンも、それなりにうまくできて満足でした。キャンプの感想は、友達と協力をしてご飯を作ったりして、いい思い出となりました。
 それから少したってから、自炊活動をしました。五人一組の班で行いました。今回のメニューは、鳥の唐揚げでした。普段生肉にはさわらないので、親の手さばきを思い出しながらやっていると出来ました。みんなに好評だったので、うれしかったです。
 キャンプ、自炊は自分達で工夫したりして行ったので、これからの生活にもやくだつと思いました。
 留学生は、朝につどいというものがあります。つどいは、ラジオ体操をしたり、やまびこあいさつという、大きな声で山に向い、「おはようございます」といいます。その時に、思うのは、毎回同じ場所でつどいをしているのに、ある日はきりがかかっていたり、雨が降っていたり、寒かったり、暖かかったりと、毎日ちがう気候なのが、気候が変わりやすい山の上ならではで、面白いと思いました。朝のつどいをすると、ねむ気が覚めて気持ちがいいので、やはり人は朝日を浴びたりするのはいいという事がわかりました。
 私は、まだ大川村に来て少ししかたっていませんが、もうたくさんの思い出が出来て、ふりかえると大変な事もあったけど、その分ここでしか出来ない楽しい事ができたので、これからも楽しい思い出を作っていきたいと思います。